最高に泣ける長編プログレッシヴ・メタル

キャャッチコピーは握力50kg!ぎゅ♡ぎゅ♡握りつぶしちゃうぞ☆

298プロダクション所属

凛として時雨の

慟哭にぎりです。

前衛的プログレッシヴ・マインクラフト
実はマイクラって触れたことすらない(豚失格)

最近は動画コンテンツ等、娯楽の短時間化が進んでいる。しかし、音楽鑑賞において最上の慟哭を得るためには、静と動の呼応から成るドラマティックな展開が必須である。もちろん、良質なメロディやリリックから得られる感動ももちろんあるのだが、魂の底から慟哭するには曲構成を含むマクロな面からの感動がやはり必要だ。これはTikkuTokkuの15秒動画からは得られない。我々日本(及びエストニア)の将来を担うZ世代の若者においても気に留める必要がある(TikkuTokkuの動画って何秒なん?)。

ではそのような大作志向である音楽は何か?

もちろんプログレッシヴ・メタルである

そもそもプログレメタルとは?

以下私見

本題に入る前にプログレメタルに関しておさらいしよう(ウザい教授)。そもそも長編であるという点のみに焦点を当てるのであればプログレメタルでもなくプログレロックでも良いのでは?と思うかもしれない。しかしながら、所謂ピンクフロイドとかキングクリムゾンとかの創成期のプログレロックを聴いたことがある人はわかると思うが、なんというか創成期のバンドは前衛的すぎるというか…とりあえず展開のドラマティックさ、全編を通して聴くことにより得られるカタルシスを重視しているという感じではない。60-70年代にこんな逆張りバンドたちが国民的人気を得ていたアメリカやばすぎだろ…。けどキングクリムゾンの宮殿とかドラマティックさの破片(フラグメント)(ブルリフ)(サ終)は感じられるので、聴いてみてもいいかもしれない。

であれば、いつからプログレッシブロックがドラマティックさにフォーカスが当たり始めたかというと、僕の理解ではDream Theaterの登場以後、特にImages and Words以降に現れる。

わからん人のために例(この曲は4分なので安心してください)。この曲はもはやプログレであること以前にメタルですらない説はあるのだが、プログレにこのくらいキャッチーでドラマティックな展開を持ち込み始めたのが恐らくこの頃からである。勿論それまでのプログレ暗黒期のバンドもこのくらいキャッチーな曲はあったはずだが、後続の影響を考えると転換期はここなのかなという感じ。

…まあドリムシはプログレって言う割にギターのプレイングが脳金すぎるだろ、とか、ベースはH.J. Freaksのパクリ とか色々ネタはあるのだが、メタルとプログレを融合したという意味合いの他にこのくらいキャッチーでポップなアプローチを同時に持ち込んだという点が特筆に値する。

ちなみに、ドリムシのアルバムはMetropolis Pt. 2が一番好きです。泣ける。

プログレブーム(2007-2012年頃)

と、ここまででドリムシが出始めたのが1990年頃の話である。そこから徐々にいわゆるドリムシフォロワーバンドが出てくるのだが、多分僕が高校生くらいの頃に一回流行が(勿論マニアの間のみで)ピークなったはず。時期としてはピッチフォークやポストブラックが出始める少し前くらい。

この時に出たアルバムが狙い目で、我々が渇望する長編で、ドラマティックで、カタルシスが凄いアルバムが良く出ていたように思う。というかこの辺りはジャンル分けこそプログレメタルだがキャッチーさにフォーカスを当てすぎるがあまり肝心なプログレ要素がほぼ消えてるバンドも結構ある。まあぶっちゃけ変拍子つかってたり実験的な楽器が使われたりしていたら泣けるかと言われるとそうでもないので、そういうプログレ抜きプログレメタルみたいなバンドも紹介していく。

先に言っておきますがBetween the Buried and MeのWhite Wallsは除外しています。この曲とアルバムについてはそのうち単体で1記事書きます。


5位 Seventh Wonder – The Great Escape (30分)

Seventh Wonder がサブスクにある!?この曲はちゃんとプログレしながらもドラマティックさを欠かしていない素晴らしい曲。Mercy Fallsも良いアルバムなので聴いてほしい

4位 Haken – Celestial Elixir (16分)

派遣

3位 Galneryus – Angel Of Salvation (14分)

この曲はライブが良い

ガルネリはプログレメタルじゃねーだろという苦情は受け付けません(先制攻撃)

けど小野正利加入すぐくらいのガルネリは結構プログレっぽさあるよね。変拍子や長編曲も結構出してるし。

この曲はとにかくギターのメロディで慟哭できる。まあこれはこの曲に限った話ではなく、Destinyのラストとかも結構泣ける。だがAoSの凄いところはそれに加えて大曲としても上手く構成されてていいフィナーレ感が演出されている点である。まあこの曲の慟哭ポイントはまあ聞けという感じなのでウダウダ言語化するよりメロディの嵐とカタルシスを体感したほうが良い。14分あるけど。

にしてもSyuのギターは凄い。最高に日本人好みなメロディアスさである。ジャパメタバンドのお兄系ギタリストだいたい良質クサフレーズ製造機説の代表格である。

このアルバムのリリース時はもう新作のメタルアルバムを追っていたので、よく覚えている。ガルネリがクソやばいアルバム出した!とギター界隈やHRHM板が当時大いに盛り上がっていた。ガルネリってあの頃はYAMA-Bの印象がまだ強くメロスパーとジャパメタ専用バンドという印象が強いので、こんなにプログレメタルにフォーカスした大作志向アルバムを出してきたのは結構意外だった。まあ前作から予兆はあったのだが。おかげで、プログレメタルファンとかいうメタル界でも屈指のめんどくさいオタクを獲得し、その後はアニメとタイアップしたりとパンピにも展開しためずらしい例である。ガルネリってもはやだいぶ古株な部類なはずなんだけどね。

と思ったらAoSのリリースは2012年らしい。12年間インターネットにどっぷりだと思うと泣ける(ガチ慟哭)。

2位 Frost* – MillionTown (26分)

2位はフロスト(米)のMillionTownです。正直1位と悩んだ。プログレメタルとしての品質を加味するならこっちが1位だと思う。

この曲(というかこのアルバム)は、一言で言うと雰囲気アニメです。つまりKannonです。いやマジで。アルバムのジャケのようなクソ寒そうな世界観がバンドサウンドで滅茶苦茶いい感じに演出されてます。全体的にドラマティックな雰囲気アニメなのだが、ちょくちょくヘヴィなパートが入るのもクールでいい。けどドラマティックさは慟哭というよりは爽快な読後感という感じ。Ever17的な(クソ適当)

このアルバムはこの26分の前に小曲が何曲かあるので、そっちも含めて聴いた方が絶対にいい曲ではあるので、ちょっと聴いてビビビときたら、1曲目のHyperventilateから聴いてください。何ならこの曲が一番泣ける。

関係ないですが、この曲は僕が高校生当時プレミアがついていてクソ円高だったにもかかわらず4000円くらい払って買った記憶があります。今はサブスクで聴けるのでいい時代ですよね。

1位 Moon Safari – Lover’s End Pt. III: Skellefteå Serenade (24分)

というわけで1位はMoon SafariのLover’s End Pt. IIIでした。Moon Safariは界隈では有名なバンドだが、この曲は1曲入り24分シングル(220円)みたいな形でオンライン販売されていたもので一発リリースのみなので、知らん人も多いかもしれない。が、これは前作Lover’s Endの問題点を解決するとんでもない一曲なのでぜひ聴いてほしい。何故無理にでもアルバムに入れなかったのか。構想になかったのかな。

前作Lover’s Endは確かに圧倒的に良質なアルバム(特に2曲目)ではあるのだが、一曲あたりのスケールが小さく、後半になるにしたがってやや失速し消化不良感があるのが(個人的な)問題点であった。この曲はいわゆるそのアルバムの続編にあたるのだが、見事に問題点を解決している。

まあこの曲を聴くにあたってLover’s Endを聴くべきかというとそれはまあ聴くべきではあるのだが、必須というほどではない。けどアルバム内楽曲のオマージュ回収みたいなことはしてるので、やっぱ聴いておくべきかも。

この曲のヤバいところは、繰り返されるメインテーマの呼応である。大きく2つのメインテーマがあるのだが、とにかくまずこの2のフレーズが単体でも号泣できる。その2つのテーマが少しずつ変化しながらアホかというくらい擦られるのだが、何故か全く飽きやマンネリを感じさせず、スッと24分聴ききることができる。

そして何よりフィナーレである!!!!!これこれ!!!!こういうのでいいんだよ!!!!というメインテーマの伏線回収!!!!!ベタ過ぎてやらんやろというくらいのテンポダウン!!!!!慟哭のギターソロ!!!!!!!…………俺好みなもの。とにかくこのエンディングが素晴らしすぎるので1位に選んだ。

というわけで泣きたい人は聴いてください。


当たり前といえば当たり前だが全部の曲がアルバムの最後の曲で凄い

ちなみに今の僕は1曲聴くのに20分もかけるくらいならVTuberの切り抜き見ます。

おつるし